1.5.09

日本の伝統文様 【雪輪】

当ショップで取り扱っている風呂敷『はいからもだん』シリーズは、どれも惚れぼれするような素敵な意匠で、思わずため息が出そうです。よく見ると、モチーフに伝統的な日本の柄が上手に取り入れられています。
色々な日本古来の柄について取り上げてみたいと思います。

今日は【雪輪】についてです。

雪を図案化するのは本来難しいものです。色が白ということに加え、雪は決まった形を持っていないからです。
そのため、雪をモチーフにした柄は、当初は、葉の上に雪が積もっている様子を意匠化した、葉とセットのかたちとなっているものでした。これは安土桃山文化の頃から見られるようになります。「雪持」と呼ばれ、葉の上に凹凸のあるラインを描くことで雪が積もった様子が表現されていましたが、そこから雪の部分だけが独立して、この凹凸のラインが家紋のように丸く様式化されたものが雪輪文です。円弧が六箇所の凹みで六等分され、六つの弧はそれぞれ、さらに三つの弧に分割されています。江戸時代に広く用いられるようになったようです。
一説には、実は平安時代にはすでに、雪の結晶は六角形だという知識だけは渡来しており、雪の結晶を六弁の花に見立てた想像上の形が「雪輪」だとも言われています。



雪輪でかたどられた丸い輪郭の内部に別の柄をあしらったり、この独特の弧をラインとして扱ったデザインなどが多いようです。面白いのは、雪という冬を象徴するものに由来する柄である雪輪が、夏用の着物等にも多用されていることです。おそらく、暮らしの中に涼を取り入れるための工夫ではないかと思われます。やはり日本人はとっても粋ですね。

雪輪を取り入れたデザイン。

<雪輪に鞠と花尽くし>(はいからもだん友仙ふろしき[二巾])
【箱入り】■日本製高級風呂敷■はいからもだん友仙ふろしき[二巾]■雪輪に鞠と花尽くし(セイジ)■
【箱入り】■日本製高級風呂敷■はいからもだん友仙ふろしき[二巾]■雪輪に鞠と花尽くし(ピンク)■
・上段: (セイジ)  箱入り2,000円  箱なし1,500円
・下段: (ピンク)  箱入り2,000円  箱なし1,500円


雪輪模様の凹凸のあるゆるやかな弧を幾重にも重ねたものが「雪輪重ね」です。

<雪輪重ねに菊花文様>(はいからもだん友仙ふろしき[二巾])
【箱入り】■日本製高級風呂敷■はいからもだん友仙ふろしき[二巾]■雪輪重ねに菊花文様(紫)■
【箱入り】■日本製高級風呂敷■はいからもだん友仙ふろしき[二巾]■雪輪重ねに菊花文様(赤)■
・上段: (紫) 箱入り2,000円  箱なし 1,500円
・下段: (赤) 箱入り2,000円  箱なし1,500円

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